1962年松竹映画。
なかなか、骨のある映画であった。
このような映画は、今どきお目にかからない。
寛永年間、太平の世になり仕官にあぶれた浪人が江戸に多くなった時代。
武士道といいながらも、精神論だけでは生きていけない。
組織(井伊家)の面目を維持するため、組織は武士道の体裁をとる。
(ストーリーを知りたい向きは、ぜひ映画をご覧願いたい)
いつの世も、組織の本音と建前は
個人を翻弄することがある。
しかし、ラストでは、
津雲半四郎の行動が狂気に変わって見えるから
本当は何が正しいのかわからなくなる。
演技では
津雲半四郎(仲代達矢)と沢潟彦九郎(丹波哲郎)の決闘シーンは
真に迫るものがある。
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