旧瀬戸邸 沖合底引き網漁の網元の贅を尽くした邸宅


明日の朝早く、礼文島行の船に乗るため、今夜は稚内に泊まる。
夕暮れの街を歩いていると、付近の住宅とは明らかに異なる家屋が立っていた。

DSC03840.JPG



近寄ってみると「旧瀬戸邸」登録有形文化財ということで、一般公開されている。
閉館時間が迫っていたが、急ぎ足で見学させてもらう。


DSC03839.JPG



この邸宅は、昭和20年代に底引き網漁が盛んな頃、網元であった「瀬戸常蔵」の邸宅として贅を尽くし建てられたものだ。


その頃の、漁船がひしめいている稚内港の賑わいがわかる写真が展示されている。

DSC03832.JPG


玄関から入ると、宴会場がそっくり再現されている。
大漁を祝って男たちが酒宴をやっていたのだろうか。
DSC03835.JPG



茶室はヒバの美しい木目の天井や銘木の床柱で仕上げている。
DSC03824.JPG



意外と簡素な居間
DSC03830.JPG


いかにも成金趣味といった調度品も残っている。
DSC03826.JPG



これは柳ではなく、深海サンゴという北の寒い海の深海で採れる珍しいもの。
DSC03838.JPG



深海サンゴと霧笛が手に取って見れる。
DSC03833.JPG



大相撲地方巡業を勧進した際の番付。大鵬、柏戸の名が見れる。
子供のころ大鵬・柏戸を見ていた世代なの惹きつけられる。
DSC03825.JPG




稚内の基幹産業であった水産業に大いに貢献し、
日ロ漁業交渉といった国際舞台にも活躍した瀬戸常蔵であったが、

繁栄を極めた北洋漁業も1980年代には陰りを見せ、
1987年にその生涯を閉じている。

まさしく日本の北洋漁業、稚内の繁栄とともに生きた人だと思った。
なにか無常観を感じながら、ちょうど閉館時間となった邸宅を後にする。


瀬戸常蔵が愛用した旅行鞄と帽子
DSC03827.JPG

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック