わたくしが旅から学んだこと (兼高かおる)

まだ我が家が白黒テレビのころ、日曜の朝は一家で朝食を食べながら、「兼高かおる世界の旅」を見るのが楽しみだった。

この本を読むと、あの番組は、スタッフは同行カメラマンだけで、企画から取材、編集、解説、出演に至るまで、すべて兼高さんがやっていたことがわかる。今でいうならぶっつけ本番的と言われるのだろうが、限られた予算の中で、当時の現地情報が不十分な中では、最良の方法だし、よくやったものだと感心する。

返せば、そんな番組だったから、子供ながらに兼高さんがそのまま体験した生身の現地の風景にひきつけられていたのだと思う。



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民族衣装はその国の気候風土や美意識を反映している。お気に入りの民族衣装は、日本の着物、韓国、インドのサリー。

生活は格段に便利になっているのに、人々の生活は逆にゆとりがなくなっている。もっと早く、便利、お金を追い求めている。人生は世に尽くし、自分も幸せになることが大切です。

素読(漢文の)は大切。意味などは後からついてくる。必要な時にその言葉が出てくる。

1日のうち1時間でも趣味に使ってみる。継続して積み重ねていけば大きな財産になる。

自分で決める定年後を自由に使う。経済的には豊かでないかもしれないが、心の豊かさは得られるのではないでしょうか。

「いばらの道を行くもよし。行かずに済めばもっとよし。」(魯迅)
考えようでいばらの道も、糧になるとかんがえればいばらでなくなる。自分には自分の良さがあるのをお忘れなく。オンリーワンもまた楽しからずや。

旅へ出ると細胞が活性化する。番組が始まったあのころ(昭和34)は世界に国は90くらいだった。今では190を超えた。結局、一生のうちすべては回れないでしょう。


巻末でヤマザキマリが解説を書いている。
今どきのテレビで編集された楽しくて感動的で快適な旅と、実際の旅は大きな差がある。あの番組は30分で紹介しきれない画像の向こうに、まだその国の未知の空間が広がっているという兼高さんの謙虚な畏怖の念も、映像から受け止めることができた。







わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ! - 兼高かおる
わたくしが旅から学んだこと 80過ぎても「世界の旅」は継続中ですのよ! - 兼高かおる


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