黒耀石の間を通る水を飲む 男女倉(2022 諏訪縄文紀行 9)

男女倉は和田峠や鷹山(星糞峠)と並んで黒耀石の産地で有名だ。
以前から来たいと思っていた場所である。

諏訪の神々に別れを告げ、和田峠を越え上田へと向かう。

旧道の難所和田峠を越えると、谷が違うので男女倉を経由しないが、
今は立派な新道ができていてスムーズに移動できる。
そのトンネルを抜けたところが男女倉である。

しかし、このサインがなければ男女倉をそのまま通過してしまうところだ。
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和田峠方面を見たところ。
手前の巨大な高架橋で沢を渡っているのだが、その沢に男女倉がある。
道路が立派すぎて、通過者にとって小さな集落は消し去られてしまう。
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集落内に入るが人気はほとんどない。
獣害防止柵を張り巡らした農地があるのでいくらか人は住んでいるようだ。
黄葉の素晴らしい平らな尾根が印象的で、霧ヶ峰高原であるとわかる。
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集落の中心と思われるところに広場があり、滾々と湧く地下水を汲みに来る人がひっきりなしに来る。
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ポリタンクにいくつも入れている女性がいたので聞くと
長野市で喫茶店をやっていて、これでコーヒーを入れるとおいしいと言う。

「黒耀の水」といって長野県では名水の1つらしい。
たしかに飲んでみるとまろやかな水である。
上流に何もなく、火山質の土壌を通るので非常な軟水らしい。
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肝心の黒耀石の遺跡を探すが、この看板があるだけで、めぼしいものは見当たらない。
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ちょっとがっかりしながら、黒耀石産地のわかりやすい地図があったのでアーカイブする。
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この地図を見ながら多くの縄文人がこの辺を歩き、黒耀石を求めたのだと回想する。







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