大日本帝国の最後の砦「松代象山地下壕」に入る(2022 信濃紀行11)

松代象山地下壕は、敗戦間近に日本帝国が本土決戦を覚悟して、大本営や政府組織を移転しようとした地下壕である。
先の戦争遺跡の1つとして見てみたかった場所である。

松代は、真田家十万石の城下町で落ち着いた街並みが残っている。
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周囲を山で囲まれているのである意味要害の地であるが、日が傾き始めると急に薄暗くなる。
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町の端の山際に地下壕の入口があるので、急ぐことにする。
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象山の麓に入口がある。ここでヘルメットと懐中電灯を借りて入場する。
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案内板にその全貌が描かれている。舞鶴山、皆神山、象山の地下に建造され、
全延長は10km、床面積2万3404平米。
わずか9カ月の突貫工事でその8割を建造したところで終戦を迎えた。
だが軍事機密で関係資料が残っていないので、建造の詳細は不明である。
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現在見学可能なのは、そのごく一部、象山の519mに過ぎない。
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入口からしばらくは狭い。今は安全のために支保工があるが元は素掘りである。
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奥に行くと普通車が通れるくらいの幅と高さがあり、照明を明るくすれば地下街のようである。
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櫛目のように枝道が多く掘られているが、進入禁止となっている。
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なかにはトロッコの枕木跡も残っている。
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公開個所の先端まで行って引き返すが、まわりに見学者もいなく、照明が消えたらどうしようかと不安になる。
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入坑から30分ほどかかって出口までもどってきた。
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敗戦間近に日本軍はこのような地下壕をわざわざ建造し
なおも国体を維持しようとしていたのかと思うと、
戦争というものは、いったん始めてしまうと後戻りできず、
いつの間にか正常心を失わせるものなのか、
そういう視点でこの馬鹿げた巨大な構築物を眺めるとよいだろう。




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